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自動分析法による血清鉄測定値の正確性の検証
花田 寿郎
1
1和光純薬工業株式会社臨床検査薬研究所
pp.890-892
発行日 2006年9月1日
Published Date 2006/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543101015
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はじめに
血清鉄の測定は,松原法1)に代表される除蛋白法から界面活性剤などを用いた直接法を経て,現在は自動分析装置による測定が主流となっている.しかし,測定法の変遷による測定値の正確性の検証は,これまで十分には行われていないのが現状である.
そこで,1978年に国際血液学標準化委員会(International Committee for Standardization in Haematology,ICSH)により制定された血清鉄測定の国際標準法2)を基準的測定法として選択し,自動分析装置による血清鉄の測定値の検証を行うとともに,自動分析装置と国際標準法での測定値の差の原因について明らかにした.なお,国際標準法は除蛋白操作によって生じる容積置換分が測定値に上乗せされるので3),有限責任中間法人HECTEF(Health Care Technology Foundation,医療技術振興協会)スタンダードレファレンスセンターが改良した国際標準法の標準添加法4)での測定値を基準として検証した.
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