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連載 呼吸器診療での肺機能検査の必要性とその活用・8
COPD
COPD
佐藤 晋
1
,
室 繁郎
2
Susumu Sato
1
,
Shigeo Muro
2
1京都大学医学部附属病院リハビリテーション部
2京都大学大学院医学研究科呼吸器内科学
1Department of Pulmonary Medicine and Rehabilitation Medicine, Kyoto University Hospital
2Department of Respiratory Medicine, Graduate School of Medicine, Kyoto University
pp.836-839
発行日 2012年8月15日
Published Date 2012/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404102026
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はじめに
COPD(慢性閉塞性肺疾患)は閉塞性換気障害により特徴付けられる疾患であり,それ故,診断・評価においては閉塞性換気障害を検出することのできる簡易肺機能検査(スパイロメトリー)が極めて重要となる.また逆説的に,COPDの診断には定義上スパイロメトリーによる閉塞性換気障害の検査が「必要」である.
しかしながら閉塞性換気障害を来す疾患はCOPD以外にも気管支喘息,陳旧性肺結核,びまん性汎細気管支炎(DPB),リンパ脈管筋腫症(LAM)など,またサルコイドーシスやシェーグレン症候群などに併存する気道病変など多岐にわたる.それらの鑑別には,スパイロメトリー以外の肺機能検査,X線・CTなどの画像診断の所見などから総合的な判断が必要となる.
さらに,スパイロメトリーはCOPD患者の臨床経過や薬剤の効果を判断するために重要である.本稿では,まずスパイロメトリーの臨床上の利用法や重要性を概説し,さらにスパイロメトリー以外の肺機能検査,検査指標の活用法などについて述べる.
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