Japanese
English
特集 全身性疾患としての睡眠時無呼吸症候群(SAS)
閉塞型睡眠時無呼吸症候群とメタボリックシンドローム
Clinical Asociation between MetS and OSAS
植松 昭仁
1
,
赤星 俊樹
1,2
Akihito Uematsu
1
,
Toshiki Akahoshi
1,2
1日本大学医学部内科学系呼吸器内科学分野
2新宿 睡眠・呼吸器内科クリニック
1Division of Respiratory Medicine, Department of Medicine, Nihon University School of Medicine
2Shinjuku Sleep and Respiratory Medicine Clinic
pp.811-816
発行日 2012年8月15日
Published Date 2012/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404102021
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はじめに
メタボリックシンドローム(metabolic syndrome;MetS)は,内臓脂肪蓄積とインスリン抵抗性を基盤にして代謝異常が累積した病態であり,動脈硬化の進展や心血管疾患の危険因子となって心血管疾患発症および生命予後の悪化へとつながる.
一方,閉塞型睡眠時無呼吸症候群(obstructive sleep apnea syndrome;OSAS)は,その多くが肥満を合併するため,MetSの病態と密接に関連して代謝異常を誘導しやすいと考えられる.しかし,OSASの基本病態が,酸化ストレスや炎症反応,交感神経系活動の亢進,そしてインスリン抵抗性を介して,MetS同様に心血管疾患発症のリスクを増悪する可能性がある.
本稿ではMetSの病態基盤と考えられるインスリン抵抗性とOSASの関連性を中心に概説する.
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