プライマリ・ケア医のための「みみ・はな・のど」・10
いびきと睡眠時無呼吸症候群(閉塞型)―治療編
藤村 聡
1
,
伊藤 壽一
2
,
福井 次矢
1
1京都大学医学部附属病院総合診療部
2京都大学医学部附属病院耳鼻咽喉科
pp.864-866
発行日 2002年9月15日
Published Date 2002/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414903623
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前号では,いびき症はきわめて頻度が高い(成人男性の20.1%,女性の5.0%)と推定されていること1)を報告した.そして,プライマリ・ケアの医療現場で最も重要な点は,多くのいびき症の患者の中から,治療が必要な睡眠時無呼吸症候群(睡眠中に10秒以上の無呼吸が1時間に40回以上)を見つけ出すことであると述べ,その検査方法について解説した.本号では,こうした睡眠時無呼吸患症候群やいびき症に対する治療方針について概説する.
いびきは睡眠中の上気道の狭窄による振動音であり,この狭窄が高度になると閉塞型の睡眠時無呼吸症候群が生じる.症状の程度や発生機序はさまざまであるため,表1のポイントを参考に治療法を選択することが望ましい.
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