Japanese
English
Bedside Teaching
不安定プラークの画像診断
Visualization of Vulnerable Plaque Inflammation
田原 宣広
1
,
溝口 ミノリ
1
,
今泉 勉
1
Nobuhiro Tahara
1
,
Minori Mizoguchi
1
,
Tsutomu Imaizumi
1
1久留米大学医学部内科学講座心臓・血管内科部門
1Department of Medicine, Division of Cardio-Vascular Medicine, Kurume University School of Medicine
pp.1255-1259
発行日 2007年11月15日
Published Date 2007/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404100925
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はじめに
動脈硬化はしばしば脳梗塞や急性冠症候群など重篤な合併症を発症するまで無症状で,いわゆるサイレントキラーと呼ばれ,その死亡率は悪性新生物と並び,生命予後を決定する重要な病態の一つである.1980年代より急性冠症候群の責任病変のほとんどは発症前の冠動脈造影で有意狭窄を示さないことが報告され,冠動脈に存在した不安定プラークが突然破綻,それに伴う血栓形成から血管を閉塞させるメカニズムが明らかになった1).不安定プラークの病理学的特徴は周囲を覆う線維性被膜が薄く,脂質成分が豊富で,リンパ球やマクロファージなどの炎症細胞が浸潤していることであり,炎症が動脈硬化病変の発症・進展からプラークの破綻にも関与しているとされている2).末梢血中の高感度CRPや種々の炎症性サイトカインといった臨床的炎症マーカーが急性冠症候群など動脈硬化性疾患のリスク評価に有効であることが知られている3,4).
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