Japanese
English
特集 Acute Coronary Syndromeの病態を解明する
不安定プラーク診断
Assessment of Unstable Plaques by Various Imaging Modalities
赤阪 隆史
1
Takashi Akasaka
1
1川崎医科大学循環器内科
pp.15-24
発行日 2005年1月1日
Published Date 2005/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404100002
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はじめに
経皮的冠動脈形成術(PCI)や冠動脈バイパス術(CABG)の発展により冠動脈狭窄疾患に対する治療成績が向上し,本症の予後改善が期待できるようになってきている.さらに,drug-eluting stent(DES)の開発により,PCI後の最大の問題点であった再狭窄の減少が大きく期待され,安定狭心症における治療法は完成されつつある.これに対し,急性冠症候群(ACS)の多くは有意でない狭窄病変から発症し,その発症予測は極めて困難で1,2),予後は不良である.それゆえ,本症の予防および治療は冠動脈疾患全体の予後改善のうえで今後とも重要な課題であり,ACSの本態とされる不安定プラークの検出・治療に多大な研究努力が注がれている.
本稿では,ACSの原因とされる不安定プラークの病理学的特徴を概説し,その病態に基づいて行われている不安定プラークの臨床診断の現状と可能性について述べる.
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