特集 急性冠症候群
【コラム】ACSの病理学―不安定プラークを基質とする血栓形成メカニズム
水野 篤
1
,
西原 崇創
1
Atsushi MIZUNO
1
,
Shuzo NISHIHARA
1
1聖路加国際病院 心血管センター 循環器内科
pp.174-178
発行日 2013年1月1日
Published Date 2013/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3102100513
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これまでの章では,主に急性冠症候群acute coronary syndrome(ACS)に対する診断・治療など,極めて臨床的なトピックを取り上げてきた。そこで本稿では,少々趣向を変え,ACSの病理について概説する。
ACSとは,非常に微細な「組織学的考察」から派生した概念である。したがって,本稿で取り上げるACSの病理学は,この疾患群に対する診断・治療をさらに深く理解するために,必須な知識といえる。
また,近年の画像診断技術の進歩は著しく,日常の臨床現場でACS症例の冠動脈を組織学に近いレベルで検討することが可能となってきている。本稿の後半では,いくつかの画像検査モダリティを紹介し,現段階での組織学的所見と臨床的な概念との橋渡しを試みる。
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