今月の主題 循環器薬の使い方 2009
病態に応じた薬物治療の基本
不安定狭心症
松陰 崇
1
,
伊苅 裕二
1
1東海大学医学部循環器内科
pp.92-96
発行日 2009年1月10日
Published Date 2009/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402103743
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ポイント
●不安定狭心症に対する薬物治療で,エビデンスレベルが確立しているもの(クラスⅠかつレベルA)はアスピリンである.
●本症と診断された時点で,すべての患者にアスピリン162~325 mgの咀嚼服用が推奨されており,アスピリン禁忌例にはチクロピジンの投与を行う.
●ヘパリン単独投与では,心筋梗塞および死亡率の低下は認められず,アスピリンとの併用投与が必須である.
●β遮断薬の使用は有効であるが,冠攣縮性狭心症患者に対しては注意が必要である.
●短時間作用型ジヒドロピリジン系カルシウム拮抗薬の不安定狭心症に対する単独投与は推奨されない.
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