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あとがき
石坂 彰敏
pp.482
発行日 2007年4月15日
Published Date 2007/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404100810
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慢性肺気腫と慢性気管支炎を包括する用語としてCOPDという言葉が用いられるようになって久しいが,近年になってやっと多くの一般臨床家や一般人にも認知されるようになった.COPDの発症原因として喫煙が最も重要であり,その意味では生活習慣病と位置づけられてもよいものと考えられる.WHOによると,2020年にはCOPDが死亡原因の第3位になると推定され,患者さん本人の問題にとどまらず,社会的,経済的にも大きな損失を来すことは明らかである.COPDの予後を規定する最も大きな因子は,その急性増悪であることは周知の事実である.そこで今回の特集では“COPDの急性増悪”を取り上げ,幅広い観点から論説をお願いした.
杉浦久敏先生らは,COPDの急性増悪の定義・病態・診断を述べられたが,特に急性増悪の早期診断に関して,呼気ガス分析・呼気凝縮液・誘発喀痰法などの検査法やターゲットとなるバイオマーカーを解説して下さった.今後の早期診断法の確立が望まれる.
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