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特集 難治性喘息―その機序の解明と対策
難治性喘息の治療と予防
Management and Prevention of Refractory Asthma
美濃口 健治
1
Kenji Minoguchi
1
1昭和大学医学部第一内科
1First Department of Internal Medicine, Showa University School of Medicine
pp.1215-1222
発行日 2003年12月1日
Published Date 2003/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404100760
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はじめに
気管支喘息の治療ガイドラインが発表され,喘息管理プログラムに基づく抗炎症薬を中心とした治療が展開された結果,喘息患者のQOLは向上した.特に抗炎症作用が強く,副作用の少ない吸入ステロイド薬が喘息治療の第一選択薬として使用されたことで,喘息発作による救急受診回数,外来での点滴回数,そして喘息による入院回数は減少し,今や気管支喘息は外来においてコントロール可能な疾患となりつつある.しかし,吸入ステロイド薬といえども万能ではなく,さらに長期の高用量吸入により局所または全身の副作用が発現することもある.また,内服のステロイド薬を連用しなければならない難治性喘息患者も存在することから,吸入ステロイド薬を越える喘息治療薬または治療法の開発が望まれる.
本稿では,現在の難治性喘息の治療・予防法について概説し,さらには将来の治療法についても紹介する.
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