Japanese
English
綜説
呼吸リハビリテーションのガイドラインをめぐって
An Overview of Guidelines for Pulmonary Rehabilitation
黒澤 一
1,2
,
上月 正博
2
Hajime Kurosawa
1,2
,
Masahiro Khozuki
2
1東北大学保健管理センター
2東北大学院内部障害リハビリテーション科
1Health Administration Center, Tohoku University
2Department of Internal Medecine and Rehabilitation Science, Tohoku University Hospital
pp.501-507
発行日 2005年5月1日
Published Date 2005/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404100052
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
はじめに
呼吸リハビリテーションのゴールは,ADLを拡大し,QOLを向上させることに集約されるといってよい.患者の生活の質(QOL)の向上が以前よりも重要視されるようになってきたのは世界的な傾向であり,この意味で,呼吸リハビリテーションに大きな関心が寄せられている.呼吸器疾患の治療のなかでも重要な位置を占めるようになってきており,最近の国際的COPDのガイドライン1)でも慢性期の主要な非薬物療法として位置づけられている.科学的根拠に基づくガイドラインが米国で発表されて以来2),世界的に呼吸リハビリテーションが標準化される動きにある.わが国では2003年に関係3学会が中心となり呼吸リハビリテーションマニュアルが刊行された3).全体を網羅するものではなく,主に運動療法についてのマニュアルとなったが,続編として栄養・教育についてのマニュアルなどが計画されている.
このような状況のなか,本稿では,呼吸リハビリテーションのガイドライン,あるいはマニュアルを中心に現在までの状況とこれからの課題などについて述べることにしたい.
Copyright © 2005, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.