Japanese
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特集 呼吸不全患者を取り巻く課題
呼吸リハビリテーションの普及を目指して
Striving for Pulmonary Rehabilitation to Become a Widespread Therapy
黒澤 一
1
Hajime Kurosawa
1
1東北大学大学院医学系研究科産業医学分野
1Department of Occupational Health Tohoku University Graduate School of Medicine
pp.1189-1192
発行日 2016年12月15日
Published Date 2016/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404206081
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はじめに
これまでにあった呼吸不全の医療に変革をもたらすような出来事は,例えば,在宅酸素療法の登場である.呼吸不全患者を病院から在宅へ解放した.他方,呼吸リハビリテーションの発展も重要な出来事である.呼吸不全患者がよりよく生活するための強力なツールとなった.また,さらなる概念の変革が起きている真っ最中でもある.本稿では,こうした変革のなかにある呼吸リハビリテーションについて取り上げる.なお,リハビリテーションは本来「包括的」な介入手段である.「包括的呼吸リハビリテーション」という言葉は,リハビリテーションの本質を知らせる啓発的な役割を果たしてきたことは事実だと筆者は思う.しかしながら本稿では,他臓器疾患への多くのリハビリテーションの呼称と足並みを揃える意味で,単に呼吸リハビリテーションと記述することにしたい.
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