Japanese
English
今月の主題 大腸腫瘍の病理診断の課題と将来展望
特集
症例診断の解説とまとめ
Special Feature―Summary of Pathological Diagnosis for Colorectal Tumor by Leading Pathologists with Case Presentation
八尾 隆史
1
Takashi Yao
1
1順天堂大学大学院医学研究科人体病理病態学
pp.1509-1526
発行日 2019年10月25日
Published Date 2019/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403201863
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
- サイト内被引用 Cited by
はじめに
過去の本誌において,1992年に「早期大腸癌の病理組織診断基準—その差はどこにあるのか」,1998年に「早期大腸癌の組織診断基準—諸問題は解決されたか」が特集された.1992年に比較して1998年では癌診断率の差がはるかに小さくなったが,依然として差はみられていた1).
それから約20年経過し本邦の消化管専門病理医が世代交代した今,通常型の大腸腫瘍に加え,過去には取り上げられていない鋸歯状病変や潰瘍性大腸炎(ulcerative colitis:UC)関連腫瘍の診断者間による病理診断の違いの有無についての現状把握と今後の診断基準の統一・確立の必要性が生じ,「大腸腫瘍の病理診断の課題と将来展望」という特集が組まれた.
なお,今回は27症例のHE組織標本のバーチャルスライドを消化管専門病理医15名に事前配布し,診断結果をもとに座談会では分子生物学的解析や免疫組織化学染色の結果を併せて,診断基準について討論した.
Copyright © 2019, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.