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今月の主題 大腸T1(SM)癌に対する内視鏡治療の適応拡大
序説
大腸T1(SM)癌に対する内視鏡診療の現状と将来展望
Introduction
田中 信治
1
Shinji Tanaka
1
1広島大学病院内視鏡診療科
キーワード:
大腸SM癌
,
大腸T1癌
,
リンパ節転移
,
内視鏡治療
,
摘除生検
Keyword:
大腸SM癌
,
大腸T1癌
,
リンパ節転移
,
内視鏡治療
,
摘除生検
pp.967-971
発行日 2014年6月25日
Published Date 2014/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403114193
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はじめに
「大腸癌治療ガイドライン医師用2014年版」1)では,「内視鏡的摘除後の大腸pT1癌深部切除断端陽性例は追加手術の絶対適応であるが,追加手術を考慮する条件として,(1) SM浸潤度1,000μm以上,(2) 脈管侵襲陽性,(3) 低分化腺癌,印環細胞癌,粘液癌,(4) 浸潤先進部の簇出(budding)Grade 2/3の内どれかが該当した場合」としている(Fig. 1).ただし,必ずしも外科的切除をすべきという意味ではなく,あくまで考慮・検討するという意味であり,種々のリンパ節転移危険因子の組み合わせから予測される転移リスクからみた根治性と患者背景(本人の意志,年齢,身体的活動度,合併症など)を総合的に比較評価し,十分なインフォームド・コンセントを得たうえで慎重に追加手術の適応を決定すべきという主旨である(Fig. 2)2).
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