増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第5集
免疫学的検査
自己免疫関連検査
抗血小板抗体
野村 昌作
1
,
安永 幸二郎
2
1関西医科大学第1内科輸血部
2関西電力大飯診療所
pp.636-637
発行日 1994年10月30日
Published Date 1994/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402909970
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検査の目的・意義
抗血小板抗体は,自己血小板抗体と同種血小板抗体の2つに大別される.特発性血小板減少性紫斑病(ITP)は,抗血小板抗体によって引き起こされるが,その主要な原因は,自己血小板抗体である1).特に血小板表面上に結合しているIgG成分(PAIgG)を測定することが,ITPにおいて重要な診断的意義をもつと考えられている.この理由は,血小板数の減少が著しいITP例ではPAIgGの陽性率が高く,しかも血小板数が上昇すると,逆にPAIgGが減少する場合が多いことによる.
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