増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第5集
免疫学的検査
自己免疫関連検査
抗リン脂質抗体(ループスアンチコアグラント/抗カルジオリピン抗体)
浄土 智
1
,
小池 隆夫
1
1北海道大学医学部第2内科
pp.634-635
発行日 1994年10月30日
Published Date 1994/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402909969
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検査の目的・意義
全身性エリテマトーデス(SLE)は,多彩な自己抗体の出現と多臓器障害を特徴とする代表的な自己免疫疾患である.最近,SLEのいくつかの病態のうち,動・静脈血栓症,習慣流産,血小板減少と抗リン脂質抗体(ループスアンチコアグラント:LA,および抗カルジオリピン抗体:aCL)との関係が注目され,さらにこれらの病態を有する患者の中にはSLEの診断基準を満たさない例もあり,抗リン脂質抗体症候群(APS)と呼ばれている1).APSでは表1に示すような多彩な病態が認められ,このような患者を診断するうえで,LAやaCLの有無を検索することは必要不可欠なことになってきている.
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