増刊号 輸血検査実践マニュアル
各論
血液型
血小板
抗血小板抗体検査
森田 庄治
1
,
柴田 洋一
2
1埼玉県伊奈赤十字血液センター検査課
2東京大学医学部附属病院輸血部
pp.164-168
発行日 1997年6月15日
Published Date 1997/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543903126
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
はじめに
抗血小板抗体検査は輸血に必要な検査の一部にもかかわらず,その検査上の煩雑性や血小板製剤の有効期限の問題などの理由から,赤血球型の検査に比べ普及性の面において一般病院規模で検査を実施することは現実的には難しく,特殊検査の領域であった.しかし,認定輸血検査技師制度の発足が契機となり,輸血検査に携わる検査技師は,抗血小板抗体についての知識のみならず,技術的な面も求められることになり,抗血小板抗体検査に対する関心が急速に高まった.
本稿では,抗血小板抗体検査の必要性を血小板輸血と妊娠(母児免疫)の視点から述べるとともに,抗血小板抗体検査の1つの方法である混合受身凝集法(mixed passive hemagglutination;MPHA)について概説することにする.
Copyright © 1997, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.