今月の主題 内分泌疾患診療と研究の最前線
間脳下垂体疾患—遺伝子解析とその応用
先天性腎性尿崩症とバソプレシン(V2)受容体遺伝子
塚口 裕康
1
,
松原 弘明
1
,
稲田 満夫
1
1関西医科大学第2内科
pp.249-253
発行日 1994年2月10日
Published Date 1994/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402907890
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ポイント
●先天性腎性尿崩症は先天的な腎尿細管でのバソプレシン不応性により尿濃縮障害をきたす疾患で,一般に伴性劣性遺伝様式を示す.
●本邦の症例を含めて十数種のバソプレシン(V2)受容体遺伝子変異が本症の家系に同定されており,バソプレシン不応性多尿の原因となると考えられる.
●バソプレシン(V2)受容体遺伝子解析は将来先天性腎性尿崩症の早期・出生前診断や遺伝相談,遺伝子治療に応用可能である.
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