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第5土曜特集 内分泌疾患の温故知新――日本内分泌学会創設100周年を目前にして
視床下部・下垂体
先天性腎性尿崩症の新しい治療戦略
Novel strategies for the treatment of congenital nephrogenic diabetes insipidus
安藤 史顕
1
,
原 悠
1
Fumiaki ANDO
1
,
Yu HARA
1
1東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科器官システム制御学講座腎臓内科学
キーワード:
先天性腎性尿崩症
,
バソプレシン
,
アクアポリン2(AQP2)水チャネル
,
プロテインキナーゼA(PKA)
,
Aキナーゼアンカータンパク(AKAP)
Keyword:
先天性腎性尿崩症
,
バソプレシン
,
アクアポリン2(AQP2)水チャネル
,
プロテインキナーゼA(PKA)
,
Aキナーゼアンカータンパク(AKAP)
pp.661-666
発行日 2024年8月31日
Published Date 2024/8/31
DOI https://doi.org/10.32118/ayu290090661
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先天性腎性尿崩症は,抗利尿ホルモンであるバソプレシンが正常に分泌されているにもかかわらず,腎臓における尿濃縮機構が破綻し,多尿をきたす難病である.脱水にもかかわらず尿量を適切に減らせないため,脱水がさらに進行し体内の水恒常性維持が破綻する.重症例においては尿量が1日10L以上にも及び,昼夜を問わない排尿や脱水症を回避するための水分摂取が必要になる.生活の質が著しく低下し,社会活動が制限されるだけでなく,水腎症や慢性腎臓病,成長障害,神経発達症などの重篤な合併症を招くため,治療法の開発が求められている.
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