増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第6集
一般検査
尿検査
尿中β2-マイクログロブリン,α1-マイクログロブリン
伊藤 喜久
1
1自治医科大学臨床病理
pp.80-81
発行日 1999年10月30日
Published Date 1999/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402906256
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異常値の出るメカニズムと臨床的意義
β2-マイクログロブリン(β2-m),α1-マイクログロブリン(α1-m)は,いずれも分子量5万以下の低分子蛋白である.前者は全身の有核細胞で,後者は肝細胞で産生され,きわめて短時間に糸球体基底膜を通過し,そのほとんどが近位尿細管細胞で再吸収,異化され尿中にわずかに排泄される.
腎糸球体機能の変化あるいは障害が起こると,その程度に応じて血中からアルブミン,IgGなどの中分子蛋白(分子量6.7万以上40万未満)が排泄され,これに付随して尿中排泄は増加する.
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