今月の主題 血漿蛋白
カラーグラフ
α1-マイクログロブリン
河合 忠
1
,
高木 皇輝
1
,
伊藤 喜久
1
1自治医科大学臨床病理学教室
pp.752-754
発行日 1982年7月15日
Published Date 1982/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542911586
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
α1-マイクログロブリン(α1-m)は,分子量5万以下のいわゆる低分子糖蛋白質の一つであって,腎による処理はβ2-マイクログロブリン(β2-m)ときわめてよく似ている.ただ,主とて肝細胞で合成されているらしく,重症の肝障害で血中濃度が低下する.肝癌以外の悪性腫瘍では血中濃度の上昇がみられないことは,β2-mと著しく異なる点である.まだその生物学的機能は不明であり,今後の研究に待たねばならない.
Copyright © 1982, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.