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β2-マイクログロブリン
下條 信雄
1
1大阪市立大学医学部臨床検査医学教室
pp.1522-1523
発行日 1989年11月1日
Published Date 1989/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543205747
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β2-マイクログロブリン(β2-m)は分子量11600の低分子蛋白で,生体内ではリンパ球をはじめ種々の細胞で産生され,体液中に微量に存在する1).活動性の高い悪性腫瘍の細胞ではβ2-mの産生が異常に亢進することがある.血液中のβ2-mは腎糸球体で濾過されて,ほとんどが尿細管に再吸収,異化される.糸球体濾過率が減少すると,クリアランスの低下のためにβ2-mが血中に蓄積する.
β2-mはリンパ球の免疫機能と密接な関連があり,またHLAの共通フラグメントでもある2).一方,透析患者に沈着のみられるアミロイドの構成蛋白成分であることも知られている.しかし,β2-mの機能については解明されていない部分も少なくない.
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