症例によるリハ医療—内科医のために・11
脳血管障害による嚥下障害のリハビリテーション—発症から長期間経過してから経口摂取が可能になった2例
大仲 功一
1
,
伊佐地 隆
1
,
安岡 利一
1
,
大田 仁史
1
1茨城県立医療大学
pp.1061-1065
発行日 1999年6月10日
Published Date 1999/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402906086
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脳血管障害に嚥下障害を合併する頻度は決して少なくなく,大脳一側性病変であっても急性期で30〜40%,慢性期で5〜10%ともいわれている1).そして大脳両側性病変や脳幹病変では,より高頻度に嚥下障害が生じることが知られている2).嚥下障害のリハビリテーション(以下,リハ)については林ら3)によって総論的に紹介されているが,参考までに嚥下障害に対する4つのリハアプローチ(藤島)2)を表1に示した.
本稿では,脳血管障害に起因する重度の嚥下障害を有し,発症から比較的長期間を経過してから経口摂取が可能になった2例を紹介し,いくつかの手法に焦点を絞って解説を行いたい.
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