連載 カラーグラフ
食事ウェ〜ブ12か月・5
“食べる”ということを考える時・1—嚥下障害患者の経口摂取への援助
小島 昌恵
1
1札幌麻生脳神経外科病院栄養科
pp.674-675
発行日 1993年8月1日
Published Date 1993/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661904321
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口から食べたいという声に耳を傾けて
脳血管障害は,多くの場合後遺症として嚥下障害を伴い,経口摂取が困難となります.嚥下障害の患者さんが常に持っている「食べたい」という欲求は「食べる」という行動の動機づけとなり,人間性回復の基礎となるので,その欲求に答えることは,きわめて重要なことだと考えます.
当院では,4年前から看護婦と栄養士が連携をとりながら,訓練食の工夫を重ねてきました.看護婦はまず口腔・五感および運動覚へ刺激をうながし,嚥下するための準備をします.そして全身状態および嚥下状態を的確にアセスメントし,全身状態が整ったところで栄養科とコンタクトをとり,患者さんの嚥下と咀嚼機能に応じて食事の内容を検討します.
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