今月の主題 内科医のための痴呆の最新知識
治療困難な痴呆—変性型痴呆性疾患
皮質痴呆と皮質下痴呆
松下 正明
1
1東京大学医学部精神医学数室
pp.1864-1866
発行日 1996年10月10日
Published Date 1996/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402905309
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ポイント
●臨床的特徴から,痴呆を皮質痴呆・皮質下痴呆・辺縁痴呆・白質痴呆の4群に大別することができる.
●皮質痴呆の特徴は,記憶障害,多彩な認知障害,失語・失行・失認などの高次精神機能障害,人格変化であり,皮質下痴呆の特徴は,精神機能の緩慢化,獲得された知識の操作障害,人格障害,意欲減退などである.
●皮質痴呆の代表的疾患はアルツハイマー型痴呆,血管性痴呆,ピック病,クロイツフェルト・ヤコブ病であり,皮質下痴呆のそれはパーキンソン病,舞踏病,進行性核上麻痺,歯状核赤核淡蒼球ルイ体萎縮症,小脳変性症,ウィルソン病などである.
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