今月の主題 内科医のための痴呆の最新知識
治療困難な痴呆—変性型痴呆性疾患
アルツハイマー型痴呆—症状の特徴と診断
松下 正明
1
1東京大学医学部精神医学教室
pp.1868-1870
発行日 1996年10月10日
Published Date 1996/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402905310
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ポイント
●アルツハイマー型痴呆は,初老期発症のアルツハイマー病と高齢期発症の老年痴呆との2つのタイプに分けられる.
●アルツハイマー型痴呆は,詳しい症状と経過の観察,画像を中心とした検査所見によって,臨床診断が可能である.
●アルツハイマー型痴呆は,記憶障害を主とした痴呆症状を特徴とし,徐々に進行し,末期はあらゆる精神機能が障害された状態に至る.病期は3期に分けられ,初期(第1期)は記憶障害と意欲・自発性の低下,中期(第2期)は高度の記憶障害に加えて高度の痴呆,失語・失行・失認症,失見当識,人格変化,末期(第3期)は失外套症候群,ねたきりの状態が特徴である.
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