今月の主題 肝疾患Q&A
肝疾患の治療
漢方治療のために肝疾患の症候をどうとらえるか
星野 恵津夫
1
1帝京大学医学部第2内科
pp.539-541
発行日 1996年3月10日
Published Date 1996/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402905014
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ポイント
●投与すべき漢方薬は,腹診などの伝統的な漢方医学的診断あるいは現代医学的に得られた情報に基づいて決定されるが,その両者を総合して決定することが望ましい.
●現代医学的診療では必要ないが,漢方診療では極めて重要な患者情報として,食欲・便通・夜間尿・冷え・発汗傾向・口渇・月経周期と生理痛の程度(女性)がある.
●腹診は漢方診療では極めて重要な手技で,腹壁のパターンを把握することにより適切な漢方薬が決定できる.腹診では腹力・胸脇苦満・心下痞硬・腹直筋の緊張・臍傍の“瘀血”の抵抗圧痛点・臍上悸・臍下不仁などの有無を評価する.
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