今月の主題 肝硬変から肝細胞癌へ—臨床医の正しい診療のために
肝硬変診断の定石とPitfall
肝硬変の重症度のとらえ方
柴田 実
1
1健康保険川崎中央病院・内科
pp.1558-1561
発行日 1992年9月10日
Published Date 1992/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402901663
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ポイント
1)肝硬変の重症度は病因,身体所見,病態,肝機能検査,画像検査,合併症などを総合して経時的にとらえる.
2)GOT,GPT,γ-グロブリン,ZTTなどの一般肝機能検査は重症度と無関係であり,凝固機能,蛋白合成能やICG,アミノ酸Fisher比などの肝予備能を反映する検査項目が重要である.
3)Child-Pugh分類(Pugh score)は,簡便性,経済性,信頼性に優れた最も有用な重症度判定基準である.Pugh scoreが9以上に上昇した場合の長期予後は極めて不良である.
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