今月の主題 消化器疾患の低侵襲治療手技
食道疾患
食道静脈瘤—内視鏡的結紮術
遠藤 徹
1
,
大舘 敬一
2
,
草刈 幸次
1
1聖マリアンナ医科大学第1内科
2聖マリアンナ医科大学第2外科
pp.424-426
発行日 1997年3月10日
Published Date 1997/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402904400
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
ポイント
●EVL(内視鏡的静脈瘤結紮術)はEIS(食道静脈瘤硬化療法)のと異なり,非透視下で施行でき,手技は比較的簡略である.
●EVLは局所的血流遮断であり,供血路までの塞栓効果は期待できない.併存胃静脈瘤には,ほかの治療法の選択が必要となる.
●EVLはEISと同様に,静脈瘤破裂への緊急止血に優れた低侵襲治療手技である.
●静脈瘤の荒廃効果は,EVL単独ではEISに比して早期に再発する率が高い.再発時には追加治療が必要となる.
●EVLでは造影剤や硬化剤による合併症がなく,術後の食道狭窄の頻度はEISに比べ少ない.
Copyright © 1997, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.