Japanese
English
特集 内視鏡的静脈瘤結紮術(EVL)
内視鏡的食道静脈瘤結紮術の手技と成績
Endoscopic variceal ligation-technique and application
北野 正剛
1
,
吉田 隆典
1
,
板東 登志雄
1
,
首藤 浩一郎
1
,
御手洗 義信
1
,
小林 迪夫
1
,
磯 恭典
2
,
森山 正明
2
1大分医科大学第1外科
2済生会八幡総合病院外科
キーワード:
食道静脈瘤
,
内視鏡的静脈瘤結紮術
Keyword:
食道静脈瘤
,
内視鏡的静脈瘤結紮術
pp.405-410
発行日 1994年4月20日
Published Date 1994/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407901516
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食道静脈瘤は,基礎疾患として肝硬変を合併することが多く,その治療法としてはできるだけ低侵襲のものを選択するのが望ましい.低侵襲の観点からは,米国のStiegmann GVらにより考案,開発された内視鏡的静脈瘤結紮療法(endoscopic variceal ligation:以下,EVL)が優れていると考えられる.これは,ゴムバンドを用い食道静脈瘤を拘縮することにより壊死,脱落させ,さらにその上流,下流の食道静脈瘤を血栓性閉塞および平低化させるものであり,胸痛や発熱などの副作用も少なく,安全な手技である.ただ,食道内腔からのアプローチによる局所療法であり,内視鏡的硬化療法(以下,EIS)よりもさらに治療範囲が限られているため,EVLのみでは静脈瘤の完全消失が難しい.長期治療成績の改善のためにはEISを追加し,静脈瘤の完全消失をはかるのが望ましい.本稿では,その実際の手技につき紹介し,適応と限界,さらには利点と問題点についても言及したい.
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