今月の主題 臓器感染症へのアプローチ
消化器系感染症
偽膜性腸炎の診断方法と治療
星加 和徳
1
1川崎医科大学内科
pp.63-64
発行日 1997年1月10日
Published Date 1997/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402904328
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ポイント
●抗生物質投与中の症例において水様性下痢が出現した際には,本症の存在を念頭に置いて検査を行う.
●大腸内視鏡検査で白色〜黄白色の偽膜を確認することで偽膜性腸炎と診断し,糞便の培養検査でClostridium difficileを検出するか,あるいはその毒素を検出する.
●治療は,まず使用中の抗生物質を中止する.食事は軽症では制限しなくてもよいが,中等症以上では制限する、下痢によって失われた水・電解質の補正を行う.バンコマイシンは0.5〜2.0g/日を4回に分け経口投与する.
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