今月の主題 臓器感染症へのアプローチ
消化器系感染症
腹膜炎(原発性・続発性)
福田 吉秀
1
,
山田 雅彦
1
,
片野 義明
1
,
早川 哲夫
1
1名古屋大学医学部第2内科
pp.65-67
発行日 1997年1月10日
Published Date 1997/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402904329
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ポイント
●腹膜炎には,原疾患の明らかな続発性と,腹腔内に感染源がなく細菌の進入経路の不明な原発性がある.
●続発性腹膜炎の原疾患は,急性虫垂炎や消化性潰瘍の穿孔,膵炎,外傷,腹部手術などである.
●急性腹膜炎の症状には,腹痛,圧痛,反動痛,筋性防御などの局所症状と,発熱,悪心,嘔吐,ショックなどの全身症状がある.
●急性続発性腹膜炎は,全身管理のもとに抗生物質投与および手術を早期に行う必要がある.
●特発性細菌性腹膜炎は,非代償性肝硬変に合併する予後不良の疾患である、広域スペクトラムの抗生物質投与と肝硬変に対する治療を行う.
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