今月の主題 腸疾患診療のノウハウ
鑑別すべき重要な疾患
偽膜性腸炎
金城 福則
1
,
豊見山 良作
1
,
川根 真理子
1
1琉球大学医学部附属病院光学医療診療部(第1内科)
pp.856-857
発行日 2002年5月10日
Published Date 2002/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402908712
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ポイント
抗菌薬の投与後,下痢や発熱,腹痛,腹部膨満などの症状がみられ,白血球増多がみられたら偽膜性腸炎を疑う.診断が遅れると死に至ることもあり,注意を要する.
直腸中心の内視鏡検査で迅速に診断が可能である.また,ほとんどの症例で前処置は不要である.
原因となった抗菌薬の中止や,メトロニダソール,バンコマイシンなどの内服で多くは治癒する.止痢薬・抗コリン薬などの腸管蠕動抑制薬は,中毒性巨大結腸症を誘発することもあり,控える.
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