増刊号 Common Disease 200の治療戦略
循環器疾患
狭窄性弁膜症
安村 良男
1
,
永田 正毅
2
1国立循環器病センター心臓内科
2関西労災病院内科
pp.56-58
発行日 1995年11月30日
Published Date 1995/11/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402903983
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僧帽弁狭窄症
疾患概念と病態
僧帽弁狭窄症は大部分がリウマチ熱の後遺症による.すなわち,リウマチ性心内膜炎による弁,腱索の肥厚・変形・癒着のため,弁口の狭小化ひいては左室流入障害をきたす.僧帽弁口は正常では4〜6cm2で,2cm2以上は血行動態上,問題はない.1.5cm2以下で症状が出現し,1.0cm2以下は重症とされる.発症様式は労作時動悸,息切れ,易疲労感などの心不全症状で初発し,それらが徐々に増悪する場合と,心房細動,塞栓症を契機に発症する場合とがある.
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