心電図の診かたとその鑑別 臨床編・各種心疾患の心電図・3
後天性弁膜症
町井 潔
1
,
前田 如矢
2
1三井記念病院循環器センター
2阪市大第1内科
pp.1334-1347
発行日 1978年9月10日
Published Date 1978/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402208033
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前田 今回は後天性弁膜症を取りあげることにしました,弁膜症は理学的所見,とくに心雑音の聴診とその客観化である心音図でほぼ定性診断ができますが,UCGが診断的に非常に有用で,最近はむしろルチン検査ということさえいわれています.後天性弁膜症に関しては,心電図は診断をつけるという意味ではなく,心房,心室が大きいということをみるものですが,弁膜症の種類によっては特異的な心電図所見を示すものもあるので,有力な参考情報の一つになることが多いわけです.
最近は心臓手術が普及していますので,重症度・手術適応の決定とか,術前と術後の比較により心負荷がどの程度とれたかということも推定できるのではないでしょうか.そういうことでいろいろ応用できると思います.
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