今月の主題 水電解質・酸塩基平衡の調節とその異常
特殊な病態に関する話題
Bartter症候群の病態生理
種本 雅之
1
,
内田 俊也
1
1公立昭和病院腎臓内科
pp.1960-1962
発行日 1994年9月10日
Published Date 1994/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402902964
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ポイント
●Bartter症候群は低K血症,代謝性アルカローシス,高レニン・高アルドステロン血症を呈する疾患である.高血圧,浮腫は伴わない.
●多尿,尿濃縮力低下,高尿酸血症,低Mg血症,高Ca尿症を伴うことが多い.
●腎組織学的には傍糸球体装置の過形成を認める.
●多くは若年発症であるが,成人発症もみられる.
●頻回の下痢・利尿薬の乱用により,同様の臨床症状・検査値を呈し,鑑別を要する.
●主な原因は腎Henle上行脚太い部のNaCl再吸収障害と考えられている.
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