今月の主題 内科医のためのCT・MRI
CT—頸部
頸部のCT診断
山田 恵子
1
,
沢野 誠志
1
,
岡田 進
1
,
林 真也
1
,
砂川 好光
1
,
山下 孝
1
,
高橋 久昭
2
,
鎌田 信悦
2
,
鈴木 恵子
3
1癌研究会附属病院・放射線科
2癌研究会附属病院・頭頸科
3都立府中病院・放射線科
pp.954-959
発行日 1992年6月10日
Published Date 1992/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402901530
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ポイント
1)頭頸部には多くの臓器が含まれる.頭頸部のCTでは,対象となる臓器や疾患による検査方法の差が大きく,検査の目的を明確にすることが大切である.
2)側頭骨では,CTは多軌道断層撮影にとってかわる最も重要な画像診断法である.難聴や平衡機能障害を起こす種々の疾患が対象となる.
3)眼窩疾患および副鼻腔,咽頭,喉頭,唾液腺,甲状腺,その他頸部の疾患においては,腫瘤性病変の診断が主になる.CTでは病変の局在と進展範囲が分かり,質的診断もある程度可能である.
4)CTはMRIや超音波検査と比べて特に骨の変化の描出に優れ,骨折や腫瘍による浸潤などがよく分かる.微細な骨の変化を見るためには,それに合ったスキャン条件ならびに表示方法が必要となる.
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