特集 一般医家のための—DOAC時代の心房細動診療
心房細動の薬物治療と管理
DOACは用量が少ないほうが安全?—「脱under-dose」のススメ
鈴木 信也
1
1心臓血管研究所
キーワード:
心房細動
,
直接作用型経口抗凝固薬
,
DOAC
,
under-dose
,
アピキサバン
,
エドキサバン
Keyword:
心房細動
,
直接作用型経口抗凝固薬
,
DOAC
,
under-dose
,
アピキサバン
,
エドキサバン
pp.2274-2279
発行日 2023年12月10日
Published Date 2023/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402229327
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Point
◎クレアチニンクリアランス(CCr)30 mL/分以上の患者において,直接作用型経口抗凝固薬(DOAC)投与下の心房細動患者の90%では,添付文書通りの用量の投与により適切な血中濃度が得られ,脳卒中および大出血に対して良好なアウトカムが期待できる.
◎メタ解析によれば,DOACのunder-doseは脳梗塞を増加させる一方で大出血を減少させない.
◎CCr 30 mL/分未満の患者においては出血リスクを最大限回避し,慎重なモニタリングを行いながらDOACを投与する.
◎特にCCr 26 mL/分未満はアピキサバン減量投与でも出血リスクが高く,エドキサバン15 mgが適切な用量と考えられる.
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