特集 内科医がになう骨粗鬆症—診療と生活指導の最新情報
骨粗鬆症の薬物治療
抗RANKL抗体
粕川 雄司
1
,
宮腰 尚久
1
1秋田大学大学院医学系研究科医学専攻機能展開医学系整形外科学講座
pp.510-513
発行日 2016年3月10日
Published Date 2016/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402224005
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ポイント
●抗RANKL抗体製剤(デノスマブ)は,6カ月に1回皮下注射する骨吸収抑制剤である.
●投与後1カ月から骨吸収が抑制され,投与継続により骨吸収は抑制されるが,投与中止によりすみやかに骨吸収が回復する.
●2年以上の投与で,腰椎,大腿骨近位部,大腿骨頸部,橈骨遠位1/3部の骨密度は有意に増加する.
●2年から3年の投与で,脊椎骨折・大腿骨近位部骨折などの骨粗鬆症による脆弱性骨折の発生率を抑制する.
●低カルシウム血症を生じることがあり,投与時の血清補正カルシウム値の確認と,必要に応じてカルシウムとビタミンDの補充が重要である.
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