特集 心不全クロニクル—患者の人生に寄り添いながら診る
入院管理:速やかに血行動態を改善する
【移行期:体液過剰を整える】
体液過剰発症の機序—RAA系などの体液性因子の亢進
吉村 道博
1
1東京慈恵会医科大学内科学講座循環器内科
pp.1072-1074
発行日 2015年6月10日
Published Date 2015/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402223545
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ポイント
●心不全では交感神経やRAA系が活性亢進しており,RAA系ではアンジオテンシンⅡのみならずアルドステロンが重要である.
●心不全では,交感神経やRAA系に対抗するために,心臓からナトリウム利尿ペプチド(ANP,BNP)が分泌される.血漿BNP濃度は心不全の生化学マーカーとして利用できる.
●心不全の治療においてはホルモンのバランスを整えることが重要であり,特にACE阻害薬,抗アルドステロン薬,β遮断薬は生命予後を改善させる.
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