特集 心不全クロニクル—患者の人生に寄り添いながら診る
入院管理:速やかに血行動態を改善する
【移行期:体液過剰を整える】
利尿薬—フロセミド,トルバプタン
末永 祐哉
1
1Department of Cardiology, University Medical Center Groninge, University of Groningen
1Department of Cardiology, University Medical Center Groninge, University of Groningen
pp.1076-1078
発行日 2015年6月10日
Published Date 2015/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402223547
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ポイント
●体液貯留は急性心不全における最も多い症状であり,依然利尿薬はその治療の中心である.
●迅速にうっ血を解除できるかは,患者のQOLのみならず予後にもかかわっている可能性がある.
●一定の割合でフロセミドのみでは治療が困難な患者が存在し,何らかの治療オプションが求められている.
●トルバプタンはこれまでの利尿薬と異なる薬理作用をもち,これまでの利尿薬に抵抗性の患者に対して有効な可能性がある.
●ただし,どのような患者にトルバプタンが有効かは臨床研究で詳細に検討される必要がある.
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