キホンをシンプルに考える 体液・電解質・酸塩基平衡異常のとらえ方(第2回)
体液の基本と細胞外液量過剰のとらえ方 細胞外液量過剰は「Na」(生食)の過剰と考える
安田 隆
1
1吉祥寺あさひ病院
キーワード:
Potassium
,
Sodium
,
細胞外液
,
浸透圧
,
体内水分
,
生理食塩水
Keyword:
Body Water
,
Osmotic Pressure
,
Extracellular Fluid
,
Potassium
,
Sodium
pp.1407-1411
発行日 2016年6月1日
Published Date 2016/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2016244794
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60kgの男性では「水」の量は体重の60%で,細胞内液,間質液,血漿に8:3:1の割合で分布している.細胞内液と細胞外液での「水」移動や「水分量」を考える際には,浸透圧ではなく張度から考える.体内での生理食塩液(生食)の過剰,すなわち「Na」の過剰は細胞外液量の増加を生じる.Kの負荷はNa負荷と同様とみなすことができ,細胞外液量の増加を生じる.細胞外液量の過剰は,腎にNa排泄障害があり,この排泄能を上回るNaの負荷により生じる.
©Nankodo Co., Ltd., 2016