増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第9集
免疫学的検査
自己免疫関連検査
リウマトイド因子
小柴 賢洋
1
1兵庫医科大学臨床検査医学
pp.408-410
発行日 2015年4月1日
Published Date 2015/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402223328
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検査の概要
リウマトイド因子(rheumatoid factor:RF)は変性した自己IgGのFc部分を抗原とする自己抗体である.1940年にノルウェーのErik Waaler,1948年に米国のHarry Roseによって記載された.関節リウマチ(rheumatoid arthritis:RA)患者より発見されたため,リウマトイド因子と名づけられた.抗自己IgG抗体としてはすべての免疫グロブリンのクラスの抗体が存在するが,RF定量では主として凝集力の強いIgMクラスの抗体を検出する.
RFの検査法として,RAテスト(ラテックス凝集反応を用いた定性検査)やRAPA〔rheumatoid arthritis, particle agglutination. RAHA(rheumatoid arthtitis hemagglutination)を改良した半定量検査〕なども従来使用されてきた.しかし,2010年に米国リウマチ学会と欧州リウマチ学会が共同で改訂した関節リウマチの分類基準(図1,表1.以下,新基準)では,定量法を用いて評価する必要がある1).
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