特集 正しく指示する 子どもの栄養・病気のときの食事指導Ⅰ
9.慢性腎臓病(CKD)
島袋 渡
1
,
中西 浩一
1
1琉球大学大学院医学研究科育成医学(小児科)講座
pp.1139-1144
発行日 2024年11月1日
Published Date 2024/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000003213
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腎臓は,尿への尿毒症物質の排泄をはじめ,体内で多くの役割を果たしている.慢性腎臓病患者では,腎機能が低下するため,その役割を果たせなくなる.治療は,残腎機能を保護し腎代替療法導入時期を延ばすことと,合併症の防止が中心となり,主に食事療法,内服治療,注射治療がある.食事制限が有効である場合は,原則食事療法が優先される.一方で,小児の慢性腎臓病は,小児が成長・発達の過程であることと,最多の原因疾患が先天性腎尿路異常であることから,成人の治療方針とは少なからず違いがある.本稿では,小児慢性腎臓病における食事療法(エネルギー量,塩分/水分制限,カリウム制限,リン制限)を中心に解説する.
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