増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第4集
免疫血清検査
90.CA19-9
神奈木 玲児
1
,
繁田 勝美
1
,
板井 茂行
1
,
高田 亜希子
1
,
橋本 京子
1
1京都大学医学部・臨床検査医学教室
pp.1842-1845
発行日 1989年9月10日
Published Date 1989/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402222779
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近年,癌細胞の抗原の研究がモノクローナル抗体を用いた方法によって大きく前進した.その結果,いくつかの抗原が実地臨床において癌の血清診断に活発に応用されるに至っている1-3).
これらの抗原の生化学的本体は,いずれもムチン様の糖蛋白質抗原であり,用いられている抗体の認識する抗原エピトープの構造から,1型糖鎖を認識するもの(CA19-9,CA-50,SPan-1,KM01,2D3シリーズなど),2型糖鎖を認識するもの(シアリルSSEA-1,CSLEX-1など),母核糖鎖を認識するもの(CA72.4,シアリルTnなど),構造不明の糖鎖またはコア蛋白部分と考えられるもの(CA15-3,CA125など)にそれぞれ分類されている4-6).
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