増刊号 診断基準とその使い方
VII.血液
25.循環抗凝固因子
加藤 淳
1
,
青木 延雄
1
1東京医科歯科大学・第1内科
pp.2074-2075
発行日 1988年9月30日
Published Date 1988/9/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402222004
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■疾患概念と疫学
循環抗凝固因子(circulating anticoagu-lants),あるいは後天性抗凝固因子(acquired in-hibitors of blood coagulation)とは,体内で産生され,特定の凝固因子活性あるいは活性化を直接抑制する病的な物質を意味し,その本体は一部の例外を除き抗体である.
この凝固阻止因子(以下インヒビターと略)は,種々の先天性凝固因子欠乏症患者において,血液製剤投与後二次的に産生される場合と,それまで出血傾向を示さず,凝血学的にも正常と考えられる症例において,輸血歴の有無にかかわらず発生する場合とがある.
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