Japanese
English
症例報告
循環抗凝固因子(Circulating Anticoagulant)による紫斑の1例
A Case of Purpura Caused by Circulating Anticoagulant
菊池 新
1,3
,
桜岡 浩一
1
,
栗原 誠一
2
Arata KIKUCHI
1,3
,
Koichi SAKURAOKA
1
,
Seiichi KURIHARA
2
1済生会横浜市南部病院皮膚科
2湘南皮膚科
3慶應義塾大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Saiseikai Yokohamashi Nanbu Hospital
2Shonan Dermatology Clinic
キーワード:
紫斑
,
抗凝固因子
,
circulating anticoagulant
Keyword:
紫斑
,
抗凝固因子
,
circulating anticoagulant
pp.255-258
発行日 1992年3月1日
Published Date 1992/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412900567
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循環抗凝固因子によると思われる紫斑の1例を報告した.症例は33歳,女,約2カ月前からの両下腿の皮疹を主訴に当科受診した.臨床的には両下腿に径数mm〜数cmの軽度浸潤を伴い癒合傾向を示す紫斑を認め,検査所見にて出血時間,プロトロンビン時間(PT)正常なるも,活性部分トロンボプラスチン時間(APTT)の延長を認めた.抗凝固因子第VIII・IX因子抗体は検出されず,抗核抗体,抗血小板抗体,抗カルジオリビン抗体を含めた自己抗体もすべて陰性であったが,循環抗凝固因子スクリーニング試験にて多量の正常血漿添加でもAPTT値は正常化せず,抗凝固因子の存在による紫斑が疑われた.
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