増刊号 診断基準とその使い方
IV.肝・胆・膵
5.アルコール性肝障害
蓮村 靖
1
,
武内 重五郎
2
1東京医科歯科大学医学部・第2内科
2東京医科歯科大学
pp.1848-1851
発行日 1988年9月30日
Published Date 1988/9/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402221918
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■診断基準(表)
■疾患概念と病型,および疫学
アルコール性肝障害(alcoholic liver disease)は,アルコール常習すなわち長年月にわたる常習飲酒が成因となって発生してきた肝障害の総称である.
長年月の常習飲酒は,肝に対して種々の細胞生物学的変化を惹起させるので,アルコール性肝障害の病像はきわめて多彩である.すなわち,障害像が軽微な状態から,肝硬変や肝細胞癌に至るまでの各種の幅広い程度の肝障害が認められる.しかし,アルコールの肝に対する障害像は,病理形態学的には,次の2点に要約することができる.
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