増刊号 診断基準とその使い方
IV.肝・胆・膵
4.薬剤性肝障害
黒田 肇
1
1日本医科大学・第3内科
pp.1846-1847
発行日 1988年9月30日
Published Date 1988/9/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402221917
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近年,薬剤の種類とその使用頻度の増加に伴い薬剤に起因する肝障害が増加している.一般に薬剤性肝障害は起因薬剤を中止すれば予後良好な疾患であるが,起因薬剤に気づかずに投与を続けると肝障害の重症化につながる.したがって,薬剤の服用後肝障害が発生したとき,薬剤に起因した肝障害かどうかを正確に判断し,確診できれば速やかに起因薬剤の投与を中止することが大切である.しかし,薬剤性肝障害を早期に診断するには,どのような肝機能検査項目を指標とするかについて一定の指針はなく,診断に苦慮するこが多い.それ故,その臨床像の特徴を把握し,総合的に診断することが必要である.
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