Japanese
English
増刊号 検査項目と異常値からみた—緊急・重要疾患レッドページ
3章 消化器疾患
アルコール性肝障害
Alcoholic liver disease
堀江 義則
1
1湘南慶育病院消化器内科
pp.410-411
発行日 2019年4月15日
Published Date 2019/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542201946
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 参考文献 Reference
アルコール性肝障害とは,長期にわたる過剰の飲酒(1日平均純エタノール男性60g,女性40g以上の飲酒)が肝障害の主な原因と考えられる病態で,禁酒により,血清アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(AST),アラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT)およびγ-グルタミルトランスフェラーゼ(γ-GT)〔γ-グルタミルトランスペプチダーゼ(γ-GTP)〕値が明らかに改善するものを指す.単一所見でアルコール性肝障害の診断を確定するような有力な血液検査は存在せず,種々の指標を組み合わせて診断に至ることになる.病型としては,アルコール性脂肪肝,アルコール性肝炎,アルコール性肝線維症,アルコール性肝硬変,アルコール性肝細胞癌があり,脂肪肝や肝硬変の診断に加え,肝細胞癌の診断に画像検査が重要である.
Copyright © 2019, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.